貯金は減っていく一方の「ローリスク NOリターン」な金融資産です。
貯金って利子は少ないけど、元本が保証されている安全資産じゃないの?
確かに貯金している金額が減る訳でもなく、利子も増えていきます。
大手銀行の定期預金金利は0.002%
100万円預けて10年経つと利子が200円付いて、合計 100万200円
※ 1回でもATM時間外取引をすると、貯金はマイナスになっちゃいますのでご注意下さい。
預金者側が『お金を預けてやってる』なのか、銀行側が『お金を預かってやってる』なのか、いったいどっちが正解なんでしょう??
では、何が減るのでしょう?
減っているのはその価値です。その貯金額で買える商品がどんどん減っているのです。
せっかく稼いだお金を減らさないためにも、貯金は必要最小限な金額にし、残りのお金は価値が下がらない、更には増えていく「物/商品」に替えて行きましょう。
では必要最小限の貯金っていくらで、お金をどんな物に替えれば良いでしょうか。
それについてお話していきます。
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貯金はなぜ減る?
お金の価値が下がる原因は、インフレ(=物の価値が上昇する)です。
インフレってよく聞くけど・・・、イマイチ・・・
実際、商品の価格が上がった例をみれば、分かり易いでしょう。
次のように商品が今と昔でどのように変化したかみてみましょう。
身近な商品の値上げ例
- 車(自動車)
- 週間少年ジャンプ(雑誌)
- うまい棒(お菓子)
車の価格は30年前に比べると、ざっくり倍の価格になってます。
高過ぎて買えないよ~
ほんっと高くて買えません。
手が出せる価格まで部品を減らせるみたいなオプションがあれば良いんですが。。。
『フロントガラス』や『シートの背もたれ』も無い車になりそう “悲”
せめてお店訪問時は、もてなしにケーキとか高級茶菓子くらい出して欲しいもんです。
週間少年ジャンプについては、1985年の価格が170円、2023年では290円と38年で価格が1.7倍です。
私は170円世代で、歳が3つ上の姉を勧誘して折半で買っていましたが、今の値段をみると少し引いてしまいます。
お節介と言われそうですが、今の少年少女のお財布事情を考えると心苦しくなってきます。
そして『うまい棒』ですが、1979年に発売されて45年間ずっと価格を維持してきました。
が!、ついに1本10円が12円へ値上がりしました。
「値上げに衝撃を受けた!」というより、「今までよく頑張った!」と感謝したいです。
物価上昇のなか、今まで価格を維持してきたのは企業努力の賜物です。
大変だけど、これからも頑張れ~
こう見ていくと、日々の収入は全然増えていかないのに、物の価値はドンドン上がって、買うに買えないですね。
消費税もお金の価値を下げる?
忘れてならないのは、物を買う場合には必ず発生する消費税。
お店で買う場合はもちろんですが、その前の段階の製造や、材料費にも消費税が上乗せされます。
1989年に3%で開始した消費税は、現在10%。
25年前に貯金した100円で買えてた商品が、今でも値段が変わっていなかったとしても、購入価格は110円となり、当時の貯金100円の利子を含んだお金でも、もう買うことができないのです。
その分お金の価値は下がっています。
お金の価値はどのくらい下がっている?
日本は35年で約2割下がったと言われています。100万円が80万円になったということです。
一方、米国では35年で約6割も下がっています。100ドルの価値が40ドルまで下がっています。
お給料はずっと上がってない?
ニュースではよく「給料が上がらない」という声を取り上げています。
普通、物価上昇と共にお給料は上がるはずですが、本当に給料は上がっていないのでしょうか。
実は給料は毎年ではありませんが10年、20年の単位だと上がっているのです。
ではどうして皆さん『給料が上がらない』と実感しているのかというと、物価上昇以上に、先にお話しした消費税などの税金や社会保障の負担が増えているからだそうです。
つまり物価上昇に伴いお給料は増えていますが、それ以上にお国に取られるお金が増えているため、手取りはマイナスになっているということです。
貯金額は必要最小限に
では持っているお金を全部 → 物に変えた方が良いかと言われると、そうではありません。
不測の事態が発生した場合に、現金が必要となります。 不足の事態とは
- 仕事でリストラされた
- 病気で働けなくなった
- 家庭で大きな出費が発生した
じゃあ、貯金はいくら残しておけば良いの?
基本的には日々の生活費は、毎月のお給料でまかない、不測の事態を生活防衛資金(貯金)で負担するのが良いでしょう。
では、どのくらいの生活防資金が必要かというと、サラリーマンであれば一般的に通常の生活費の約6カ月分と言われています。
サラリーマンには多くの保障があるためこの額ですが、自営業や進学間近のお子さんがいる家庭であれば、もう少し多めの準備が必要かもしれません。もう少し詳しく知りたい方は、以下のサイトが参考になります。
稼いだお金を守るための商品
実際、どんな物/商品があるでしょう。
- 外国債券
- 株式(国内/外国)
- 不動産
- 金(ゴールド)
購入を検討したいが『どれを選べば良いか分からない』という方には、債券もしくは株式の詰め合わせパックである『投資信託』という商品がおススメです。
なかでもインデックス投資信託は『ほったらかし』で運用できるので、かなりおススメです。
- ワイン
- ポケモンカードなどの各種カード
- 古銭、切手
- 高級時計
保管の手間は掛かりますが、こういったものもあります。ナマモノは保管に苦労しそうです。。。
- 貯蓄保険などの保険商品
- 外国通貨
保険は初期費用が高く、最初の数十年は解約すると元本割れするものが多いので、あまりおススメできません。
なかにはごく少数ですが、利用できるかもという保険もあります。
貯蓄保険の中身である運用商品は、その多くが米国債です。
であれば、先にお話しした米国債のインデックス投資信託を個人で買った方が、高額手数料分が浮くので断然お得です。
外国通貨ですが、為替リスク(円安)を回避するため、円をドルなどに変えておくという方法です。
ただし、ドルもインフレで価値が下がるので、ドルで持っておくのではなく、ドルで購入した株式などにすれば、インフレにも為替リスクにも対策できます。
まとめ
日本のインフレは緩やかと言われますが、インフレは常に進行しています。
せっかく頑張って稼いだお金が目減りするのは、もったいないことです。
多少のリスクはありますが、長期に考えれば物/商品の価値の方が価値が高まる可能性が高いのです。
今が大事です! 『生活防衛資金』と『今を楽しむためのお金』を除いた余裕資金は物/商品に変えて行きましょう。